第125章

ハーディング家の屋敷へ戻る道すがら、キャサリンは黙り込んだまま、ときおり娘の腫れ上がった顔を横目で見た。ヘンリーの平手が打ちつけた頬は、怒りを宿したように真っ赤に染まっていた。

「氷を持ってきなさい」

屋敷に入るなり、キャサリンは命じた。使用人は慌てて駆け去り、薄い布で包んだ氷嚢をすぐに持ち戻ってきた。キャサリンはそれをそっとグレースの頬に当てたが、その目には恨みの火が燃えていた。

「だから言ったでしょう」

キャサリンは首を振りながら、低くつぶやいた。

「私のお腹を痛めて産んだ子じゃないんだから、あの子が本気であなたを守ることなんてないのよ。これからは、なるべく距離を取りなさい」

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